世の中はSyncopationに満ちている。六本木ヒルズふもとの人気レストランにも。#12からの続きです。

サービスを受ける人と、サービスを提供する人。そのバランスが乱れると、お互いに気分がよくない。音楽の場合、ミュージシャンはプレイに全力を尽くすべきだし、客は演奏中に会話をせずにじっくりと耳を傾け、素晴らしい演奏には割れんばかりの拍手で応えるべき。飲食店の場合は、店側は最高の接客と料理を出し、客は精一杯の「ご馳走様」を言うべき。
この世の中、意外と多くの人間が「金出す奴が偉い」と勘違いして、[サービスの受益者>サービスの提供者]だと思っているけれど、それは完璧な間違い。理想的な関係はあくまで[提供者=受益者]だと思う。対等な関係が構築できないならば、それは店の問題でもあり、客の問題でもある。
対等な関係を築くことができたお店の一つは、ここ数年敬愛し通い詰めているシンガポール・レストラン、麻布十番の「海南鶏飯食堂」(ハイナンジーファンしょくどう)。
金曜日、突如思い立って、予約なしで会社の後輩を連れて行きました。運悪く、その日に限って物凄い満席ぶりで1時間以上待っても座れないと言う。そんな中、店長が色々と考えた末、テラスから厨房に向かうカウンター席を特別に用意してくれました。厨房の中が丸見えのその席は、厨房スタッフが客の視線を気にするからか1年半閉鎖していたらしいのですが、特別に解禁。

ツルツルとした麺と香ばしい腸詰の組み合わせの「チャークェイティアオ」を食べつつ、三者一体となって働く厨房スタッフを見ながら、後輩に向かってハイナンジーファン食堂の素晴らしさを熱く(暑苦しく)語る僕。いかにして、テレビや雑誌での取材を拒否しながらリピーターを獲得し、ほぼ毎日満席御礼となるお店になったか。そこに企業秘密は存在せず、当たり前のことを当たり前にやっているだけ。
当たり前のことってなんだろう。たとえば、僕が働いている会社は、昨年末頃から三つの「バリュー」を掲げています。
・お客様の成功に全力を尽くす
・私たち、そして世界に価値あるイノベーション
・あらゆる関係における信頼と一人ひとりの責任
これらのバリューは「当たり前のこと」なんですよね。お金を払ってもらっているからには、お客様が成功するように全力を尽くし、企業として存在するからには現状に満足せずに日々改善したり進化するべきであり、社員の一人ひとりが全方位からの信頼を得られるように責任を持って仕事を全うするべき。オンでもオフでも。
オープンして2年が経ったハイナンジーファン食堂。今までに3~40回ぐらい通い、同じぐらいの数の友人に紹介してきましたが、一人として満足して貰えなかった人は居ません。これって、お店側が間接的に「永田ジョージの成功に全力を尽くした」からですよね。友達を連れて行った店のサービスが最悪だったら僕の信頼が落ちるのを知ってか知らずか、一人ひとりのホールスタッフが最高の接客をしてくれます。どんなに混んでいて、めちゃくちゃ忙しかろうと。
そしてこのお店、店長以下スタッフ全員で毎年「研修」という名のシンガポール食い倒れの旅に出かけ、1日5食も現地のメニューを食べまくるそうです。一人ひとりのスタッフがあちらの雰囲気と味を体で会得するために。そのおかげか、オープン当初と比べるとメニューのバラエティも味の深みもグレードアップしています。これぞ価値のあるイノベーション。

厨房。海老とイカのブラックペッパー・ソースを食べながらじっくりと彼らの働きっぷりを見れたのですが、とにかく止まらない。鍋を振るうのは一人。休みなくバンバン入るオーダーを、物凄い速さでさばく。一人が鍋を振るう間に、アシストがパクチーを盛り、鶏を切り、皿の縁に付いたソースを拭う。僕らが食べていた間の1時間半、彼らは無駄なく動き続け、ホールスタッフとの連携も抜群。見ていて気持ちいいんです。
しかも、僕らが店を出る際に丁度手すきになったので、わざわざ厨房から出てきてお見送りの挨拶まで。普段、彼の料理をいつも美味しく食べて、「ご馳走様!」と厨房に言って帰っているからかな。涙が出るぐらい嬉しいサービス精神です。厨房とホールと客。全員がお互いを信頼し、みんなが自分自身の責任を全うしている理想的な状態。

シンガポール料理勉強中 大久保さん
一昨年、彼がシンガポール料理人見習いとして最初に入った頃は、オーナーシェフが作る時と比べると味が必ずしも安定せず、麺のスープがちょっとしょっぱかったり、カレーの味にパンチが少なかったりしていました。数ヶ月もするとこなれてきて、一年以上経った今やオーナーシェフと同じような「いつでも完璧」な味が出るようになりました。彼の弛まぬ努力と、「最高の味を出そう」という信念で「ハイナンジーファン食堂」の看板を厨房から支えているんです。
これを読んでいる、ハイナンジーファン食堂に行ったことがない方、ぜひとも予約して行ってみて下さい。満足行かなかったらKamesan Dailyに対するコメントで「期待はずれだ!」と批判して下さい。そのようなことはまず無いです。ってぐらい、お店に絶対の信頼を置いてます、私。
信頼つながりで、7月に日本ツアーを行うSyncopation。彼らのライブにも絶対的な信頼を置いています。必ず楽しめる、最高のエンターテインメントになります。東京は7月21日、26日、そして27日。22日は名古屋、28日は大阪、29日は京都にて。
リーダーの「つね」は、今まで応援してくれてきた日本のファンや、これから初めてSyncopationの音楽を体験する人達に最高の音楽を届けるために、今まさにアメリカで準備中です。CDからの曲もやるでしょうし、新たにアレンジした新曲も披露するはず。革新し、信頼を得て、成功する。とても楽しみです。
ご興味のある方、彼らのサンプラーCDを聴いてみてから行くかどうかを判断したい方は、Syncopation企画に参加を!責任を持ってすぐにCDを発送しますので。カステラプレゼント期限も少し延長しましたので、今なら当たります。
※初めてKamesan Dailyをご覧の方で、「企画?カステラ?なんだそれ!」という方は、こちらのカテゴリのエントリを、一番下のエントリ「#1」から順にご覧下さい。
カテゴリ: みんなとSyncopation
カテゴリ: ハイナンジーファン食堂
ぜひ。
#14 カステラ抽選概要へと、つづく。