いい音楽をもっと広めたい。「つね」の音楽をみんなに聴いてもらいたいその2の続き。
「つね」こと阿部恒憲は、チャレンジ精神あふれる起業家なんです。だから、成功のためには苦労も厭わないのです。

SyncopationプロモーションLIVE/040912@大崎ゲートシティ
Photo by Ikkiy from ikkiy.net/music
生粋の日本人シンガーのつねが、アメリカでグループデビューをするきっかけとなったのは、バークリー音楽院のオーディション。以下、英語タウンのインタビューより抜粋します。
Q:(前略) メンバーと出会ったきっかけ、グループ結成のいきさつを教えてください。
A:出会ったのは、バークリーに入って2年目のときです。当時「マンハッタン・トランスファー」というこの分野ではすごい老舗のジャズ・グループのメンバーの一人が教鞭を執っていて、このグループと同じ編成の男2人、女2人でアンサンブルの授業が行われることになったんです。めちゃめちゃ有名なグループで、競争率10倍はあったと思います。受かるとは思っていなかったんですけれども、「会えるだけでもいいや」とオーディションに行って、その人と握手してそれで満足してたんですが、なんと受かってたんです。
そして、アンサンブルを始めたら、集まった人たちのレベルが高くて、授業だけでとどめるのはもったいないと、プロとして「やってみない?」と僕が声をかけたのが始まりですね。
人種差別が未だにはびこっている東海岸で、日本人であり、彫りも深くなく、発音もネイティブではないというハンデを負いながらも、他の3人のメンバーに声をかけて、ショービジネス業界で起業した、つね。立ち上げるということは自らがリーダーシップを取り、バンドの方向性を決め、ライブハウスや音楽会社との交渉を行い、日本ツアーを企画し責任を持って遂行する必要があるということ。当然、CDを作ったら売り上げやプロモーションに対しても積極的な貢献が求められます。
他の3人はあくまで「構成メンバー」なので、会社で言えば雇われの立場、社員のようなもの。つねのメンバーの気概は判りませんが、世の中にはちゃんと歌さえ唄っていれば何しててもOKでしょ、という感覚の人います。そんな彼の苦悩の片鱗がインタビューで垣間見えます。
Q: 他のメンバーはみなさんアメリカ人ですが、一緒に活動していて大変な点はありますか?
A: 4人だから団体なのに、団体行動を取りたがらないというか、苦手というか、それはちょっとストレスになります。例えば、ある場所に移動して20分後に練習を始めなければいけない場合。その場所に行くのに15分くらいかかるので、ふつう、みんなで一緒に移動しよう、となりますよね。でも彼らは違うんですよ。「5分あるから、途中でご飯を買って勝手に一人で行くから」と言うんです。
僕からすると、別にばらばらで行くのは構わないんだけど、どうあがいても5分でご飯を注文して、残りの15分で移動して、すぐ練習を始めるという状況で、お前が食べ終わってるわけないだろ、と(笑)。でも、「I'm hungry.」とか言っちゃって、言うこときかないんですよ(笑)。それはウチのメンバーだからというよりも、アメリカ人全体的にそういうメンタリティーは感じますね。だから今はそういったことも考えて、逆算して集合時間を決めるようにしています。
僕はどっちかというとアメリカ人メンタリティなので、これを読んでいて大変申し訳ない気持ちになりました。「逆算して集合時間決められているのはジョージさん、リーダーのアナタですから!」と、バンドメンバーに責めるられそうな予感がします。ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。
つねは、バンドを作った以上、今後はどのような方向に進めようとしているのか?起業家なら一部上場を目指したり、中国進出をしたりと目標は沢山あるでしょうが、Syncopationは今後どこへ行くのか、というと。
Q: 将来の夢をお聞かせいただけますか?
A: こんなこと言うのも恥ずかしいですが、大きく言っちゃえば、「Syncopation」でグラミー賞取れたら、とは思います。夢は捨てちゃいけないですよね。それに、「Syncopation」を、オーケストラをバックにやりたい! そのために、オーケストラの楽譜を書けるよう勉強を始めたんです。(後略)
よくぞ言った。リーダーたるものそれぐらいビシっと言えないと、下の人達に「コイツに付いて行ってもしょうがないよな」と思われてしまいますよね。オーケストラを含む編曲は更なるチャレンジで、時間がかかるわりにお金にならないんです。でも、ハードなスケジュールの中で頑張っている彼は、3年後にはオーケストラをバックに演じるようになるでしょう。リーダーだから。

Syncopation Japan Tour, May 2003
photo taken by Koji Aramaki (from CrazyHarmony)
編曲の価値と苦労についてはこちら
「編曲のすすめ」
を参照のこと
この調子で彼が頑張っていけば、活動の場も演目の幅も更に広がり、日本、アメリカに限らず世界中で「Syncopationの音楽っていいよね」とみんなが語り合う日は必ずくる。その「とっかかり」を作るお手伝いを、ここ墨田区のマンションから。
そろそろ本題に入りますよ、そろそろ。
企画の内容を明らかにしますよ、内容を。
もうちょっとだけ続きます。その4「バトンを託す思い」へ。
それまでの間、つねが編曲したBreakoutをswfにてお楽しみ下さい。
→ Breakout from Syncopation Homepage (注:音が出ます)
Geneon Entertainment: Syncopation "Of Blue"
Syncopation: ホームページ
つねホームページ: Crazy Harmony
