メディアと国民の馴れ合い

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今更だが島田紳助。

筋書き通りの記者会見、計算され尽くされた去り際の涙、「島田、もういい」と会見を連れ出す吉本社員。女性を監禁して髪引っ張って殴って唾吐きかけた、いわば人間のクズ。そんな島田を、日本のメディアはひたすら擁護している。普段は辛辣なテレビのコメンテーターは、暴行事件容疑者の島田を「島田さん」だの「シンスケさん」呼ばわり。まったく歯切れが悪い。

正しくは「島田容疑者」と呼ぶべきだろう。だが、Googleニュースで「島田紳助」を検索すると、出てくる見出しはこの通り。

 「島田紳助さんが・・・謝罪会見」
 「島田紳助さんを・・・書類送検」
 「島田紳助司会者・・・」
 「島田紳助タレント書類送検」

「~容疑者」の替わりに「さんづけ」。他、~司会者、~タレントなどという意味をなさない言葉がついている。

4年前、SMAPの稲垣吾郎が婦警の取調べから逃げて軽く轢き逃げして捕まった。そのときも、状況は全く同じ。ジャニーズ事務所に頭が上がらない弱腰民放は、「稲垣容疑者」と呼ばずに「稲垣メンバー」と呼んでいた。稲垣メンバー? メンバーってなんだ?誰も稲垣容疑者と正しく呼ばなかった。

一方、田代まさしの扱いはどうだろうか。元テレビタレントでも、Google検索の結果はこんなものだ。

 「田代まさし被告を・・・」
 「田代まさし容疑者を・・・」

彼は「田代まさしさん」「田代タレント」とは呼ばれない。メディア業界にとって利用価値のない人間は、すぐ見放される。紳助は利用価値が高い。今、番組を去られたら困る。早く復帰して欲しい。10日の謹慎でも長すぎるぐらいだ。紳助さんを守れ、相手の女が悪いと言え。

そのような「テレビ界の超大物擁護」にかたよった状態のテレビや系列の雑誌は「殴られた女にも非があった」「島田さんは涙ながらに訴えている」という姿勢の報道を続ける。メディアリテラシの低い8割の日本国民は、「そうか、女が悪いんだ」「ちょっと叩かれただけで神経質な」「だいたい帰国子女だから生意気なんだよ」「子供だってしつけるには殴るだろう、大人も殴らないと」などという、全く筋の通ってない問題のすり替え議論を展開し(*1)、いつしか女性が悪いという結論に話が流れていく。

(*1:DeputyMinisterさん「紳助報道の薄気味悪さ」へのリンク)

テレビ業界にとって紳助を失うのは大きな痛手だろう。だが、彼のような犯罪者を業界に残し続ける方が、長い目で見てよほど痛手になることに気付かないのだろうか。もしくは、気付いているけど、気付きたくないのか。「次の田代まさし」は紳助かもしれないのだ。

悪しきを正さず、良識に従わず、長いものに巻かれて暮らす日本人。ブッシュと小泉の関係も然り、運良く救出されたイラク人質3人に対する徹底的なバッシングも然り、「稲垣メンバー」も「島田タレント」も、全てはその国民性にある。一人ひとりの無責任な日本人が、自国を腐敗させている。

警察を呼んで当然。
帰国子女でなにが悪い。
暴力をふるった相手を訴えて何がおかしい。
紳助が涙ながらに訴えようが、許しようがない。
暴行の内容について嘘を言っている相手をどう許せというのか。

おかしいのは、あくまで島田容疑者を守ろうとするメディアと、そのメディアを盲目に支持する8割の日本国民だ。何も考えずにテレビを見つづける国民と、金を出しつづけるスポンサー企業だ。

BRO(放送と人権等権利に対する委員会機構)など機能していないのは明らか。
巨大メディアに踏みにじられるのは、次はあなたかもしれないのだ。

コメント(2)

ご紹介いただきありがとうございます。

>巨大メディアに踏みにじられるのは、次はあなたかもしれないのだ。

私たちに降りかかるのは、通常メディアスクラムですが、今回の女性は“黙殺”という形で別の意味でのメディアスクラム被害者かもしれません。

メディアの報道姿勢は、まさに黙殺ですね。そのような人権蹂躙手段に対しては、BROは「何も女性に対して批判的な事は言っていない」と居直りそう。

今回の報道姿勢といい、新潟の過剰報道といい。「日本のマスコミに失望して辞めた」という友人が数人いるのですが、そのような正常な神経の持ち主がテレビの上層部にいないのが問題ですね。

あとは、そのテレビを毎日見てしまう国民も。
北朝鮮のテレビ番組を見て「金正日による洗脳番組ばかりだ~」と言って笑っている日本人が、一番洗脳されているのかもしれません。


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