高い視点から見よう

なぜ社長室は最上階にあるのか?

新入社員時代に、朝7時に六本木の本社の最上階に登り、社長室前から東京を一望したことがありましたる。普段歩いていると、ごちゃごちゃ入り組んでいて判りづらい六本木の裏道も、上から見るとよーく見える。ああ、こうなっていたのか、と。全部判るんです。

きっと、社長という立場から世の中を、会社を、社員を見るためには、高い視点が必要なんでしょう。

今は社内の「チームワーク研修」なるもので、三浦海岸のホテルに来ています。他部門の人との交流、事業部長との会話を通じて感じるものは、うちは典型的な大企業病にかかっているということ。

 「これをやれ」「あれをやれ」と自分の直属の部長は皆に指示を出してくれるんですけど、「なぜそれをやるのか」ということまでは伝わってこない。ゆえに、皆やろうとしないんです。でも、レイヤーとして直属の部長の上の上の上の人間である事業部長と話をしていると、

 「今はこういう問題をみんなが抱えている。それを解決するために、これをすればよい。だから、みんなこれをやってくれ。」

という、全員が抱える問題を解決する為に、色々な指示がトップダウンで出ていたことが判るんです。ただ、彼から下の人間に、その下の人間に、またその下の下の人間に伝わる頃には伝言ゲーム状態で、

 「シートベルトを締めないとたとえ時速30キロメートルでぶつかっただけでも瞬間的に自分の体重は1トンを越え、窓ガラスから飛び出して路上に転がり頭を打って即死する可能性がある、だからシートベルトを占めなさいよ」

 「シートベルト締めなさい」

に、なる。

じゃあ中間の人間が悪いかというとそうでもなく、間に人が挟まれば情報が減ったり変わるのは伝言ゲームの定め。だから、下の人間が、

 「常に上の立場に立って考える」

ということを実践すれば、

 「シートベルトを締めろ」

と言われた時に、

 「シートベルトを締めないとたとえ時速30キロメートルでぶつかっただけでも瞬間的に自分の体重は1トンを越え、窓ガラスから飛び出して路上に転がり頭を打って即死する可能性がある、だからシートベルトを占めなさいよ」

という理由を考えられるのかもしれない。


でも、そんな事は説明されずに、僕ら下の人間は

 「上の立場に立って物を考えろ」

と言われるばかり。駄目だこりゃ。


なんで、上の立場に立って物を考えるといいのか。
それを考えるところからはじめよう。
高い視点から見よう。


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2011年3月

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